渡部〝後押し〟でテレ朝に勝算「サンステ」ゴールデンタイム昇格へ

 テレビ朝日系報道番組「サンデーステーション」がこの秋の10月改編で日曜のゴールデンタイムの夜9時台に“再挑戦”する。同時間帯には視聴率3冠王争いのライバル、日本テレビの情報系バラエティー番組「行列のできる法律相談所」が放送されているが“報道のテレ朝”としてテレビ界の覇権奪取に動く。その勝算とは――。
「サンデーステーション」は長野智子(57)がメインキャスターとして抜てきされ、2017年4月に21時台の報道番組として放送スタート。その後、18年4月に夕方のニュースとして16時半からの番組となっていた。
 それが秋の改編でゴールデンタイムに“昇格”するのだが、ある広告代理店関係者は「テレ朝にとってはかなりの大胆改革になります。テレ朝の上層部内でも『すべての夜にニュースを』は一つの目標だった。今回、『サンステ』を再び夜に移すことで、その体制が整う。いよいよ、ライバルの日テレを追撃する構えが出来上がった」と社運を賭けた編成になるという。
 もちろん、ここには「勝算」もある。前出関係者は「昔とは違い、いまは強力な援軍がいますからね」と明かす。その援軍がテレ朝の大人気コンテンツとなったドキュメンタリー系バラエティー番組「ポツンと一軒家」だ。
「ポツン――」は今年4月26日放送分で関東地区の視聴率22・9%、関西地区23・7%と番組最高視聴率を記録した(ビデオリサーチ調べ)が、常に20%近くの視聴率を叩き出す人気ぶりだ。今回の改編では「ポツン――」の直後に「サンステ」が放送されることになる。
「高視聴率番組の流れを受けることで、視聴習慣さえ出来上がってしまえば、『サンステ』もかなり強いコンテンツになるというのがテレ朝上層部の読みですね」(前出関係者)
 同時間帯ではテレ朝のライバル的存在の日テレで「行列――」が放送されているが、番組出演者が次々と不祥事で降板するという事態が起きている。
「最近でいえば、六本木ヒルズの多目的トイレでゲス不倫をしたアンジャッシュの渡部建。そのため、アーカイブが使えないという状況になっていて、制作サイドとしては困った事態が続いていた。番組もテコ入れが必要な時期」(日テレ関係者)と今が相手の“陣地”を奪うチャンスだという。
 キャスターの長野は卒業となり、新生「サンステ」は「報道ステーション」に出演している小木逸平アナウンサー(46)と森川夕貴アナ(26)が担当する。“サプライズ人事”として富川悠太アナウンサー(43)の電撃移籍も検討されていたというが、実現とはならなかったようだ。
「新型コロナ感染騒動でキャリアにミソをつけた富川の起用が実現すれば、汚名返上を期す意味でも話題になることは確実だったでしょうが、視聴者の反応も気になるでしょうし、覇権奪取のためには失敗できませんからね。富川の“代打”ながら安定した進行と語り口で評価が急上昇した小木に落ち着いたようです」(別の代理店関係者)
 今回の編成は、コロナ禍での番組制作においても大きなメリットがあるという。
「この新型コロナで報道番組の重要性が増しているし、社会的な意義もある。制作費の観点からも、ドラマやバラエティーを制作するよりコストダウンになるんです。しかも、このコロナでバラエティー番組の収録も暗中模索となっている状況で、クオリティーもなかなか維持できていない。サンステのゴールデンでの再スタートはプラス面が多いんです」(前出別の代理店関係者)
 ドラマ、バラエティーなど勢いづいているテレ朝の勢力拡大となるか、注目が高まりそうだ。

https://www.tokyo-sports.co.jp/entame/news/1975848/

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