両親は、パチンコに出かけていた。

集合住宅に放置された、4人の幼い子どもたち。

生後3カ月の男の子は、その後、亡くなった。

保護責任者遺棄の疑いで逮捕されたのは、神戸市に住む会社員の高島伸也容疑者(36)と、妻で歯科衛生士の裕美容疑者(38)。

2人は、2019年11月、当時住んでいた神戸市須磨区の集合住宅に、生後3カ月から5歳の4人の子どもを8時間近くにわたり放置。

警察によると、その後、高島容疑者から「子どもの意識・呼吸がなく、体が冷たい」と消防に通報があったが、生後3カ月の政宗ちゃんが搬送先の病院で死亡が確認された。

2人は当時、パチンコをするために外出していたという。

近所に住む男性は、「部屋とかも割と狭いので、あまり家族で住むような場所ではないと思う。

一緒に歩いて出て行ったりはしているので、ちゃんと世話をしていると思っていた」と話した。

この家族をめぐっては、3年前、当時1歳半の長女が乳幼児健診を受けていなかったことなどから、育児に不十分な面があるとして、行政が月に1回家庭訪問をすることに。

2018年には、警察が行政に連絡をして、ネグレクトに関する指導を行っていて、2019年11月、事件の20日前に行政が家庭訪問した際には異常はなかったという。

神戸市家庭支援課・吉井良英課長は、「定期的な家庭訪問であるとか、電話による支援であるとか、区役所に来てもらい面談をして、この家庭の支援を継続的に行ってきた。

このとき(2019年11月)には、特に異常がなかったという報告を受けている」と話した。

政宗ちゃんがなくなった2日後、行政はほかの3人の子どもを保護したが、部屋がごみであふれていたことなどからこのままでは帰せないと判断。

高島容疑者らはその後、およそ150メートル離れた家に引っ越したが、行政は子どもたちを帰すことなく、今も保護し続けている。

警察の調べに対し2人は、「子どもたちを置いたままパチンコに行っていました」などと容疑を認めているという。

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https://www.sankei.com/west/news/200123/wst2001230040-n1.html