日遊協は4月1日、第6回定例理事会での決議事項を公表した。同理事会は当初3月19日に開催を予定していたが、新型コロナウイルス感染症防止対策のため理事等の招集を伴わない書面開催とし、質疑も各理事等に配布された資料をもとに電話およびメールで実施。令和2年度の事業計画及び重点推進事項などの承認事項は書面決議となった。
令和2年度の重点推進事項は、依存防止対策等についてさらなる推進を図ることとし、ホールにおける依存防止対策では「パチンコ店における依存問題対策ガイドラインの推進」「顔認証等システムの活用に係るモデル事業の研究」の2項目を新たに付加。同じく前年度の「消費税増税への対応」を「消費税(インボイス方式)への対応」と変えた。環境問題・社会貢献活動項目に関しては、「ホールにおける受動喫煙防止対策の徹底と効果検証」と変更した上、新たに「旧基準機の撤去に伴う使用済み遊技機の適正処理」「SDGs(持続可能な開発目標)への貢献と広報活動の充実」を追加した。
このほか主な報告事項は、「パチンコ店における依存問題対応ガイドラインについて」「射幸性遊技機(回胴式遊技機)の設置状況」「ホールの受動喫煙防止対策強化について」「新型コロナウイルス対策」「専門委員会・プロジェクトチームの活動状況」の5件。
「射幸性遊技機(回胴式遊技機)の設置状況」については、1月末時点で回胴式遊技機の総設置台数は164万台で、うち新基準に該当しない遊技機は19万台(設置比率11.79%)、そのうち高射幸性遊技機の設置台数は12万台(設置比率7.6%)。昨年12月末時点での設置台数13万台で、設置比率8%から減少傾向が続いていることを報告した。
新型コロナウイルス対策関連では、特措法改正概要や感染段階に応じて執られる措置、業界の対応などを説明。業界の対応として、ホールが社会から批判されることなく的確に対応するため、「広告宣伝の自粛」「感染防止対策の強化」「時短営業の検討」「広報の強化」が挙げられた。新型コロナの影響について庄司孝輝会長はリリースで、「感染拡大が止まらないと当然、不特定多数が集まるパチンコホールに対して風当たりが強くなってくる。東日本大震災後の社会の閉塞した状況では、パチンコ・パチスロが貴重な慰めになった事実があるが、同じ閉塞感の漂う状況でもウイルス相手では事情が違う。パチンコ・パチスロ産業としては、関係団体及び個々のホールが社会の声に誠実に耳を傾けて対応していくこと、特に感染防止のために実施している取組みなどについて広報がしっかり把握し、業界への批判に対処していくことが肝要」と談話を発表している。
Copyright © 2020 『遊技日本』 All Rights Reserved.