パチンコ参加人口は前年比110万人減の660万人となるも、市場規模は7.5%増の15兆7,000億円に/レジャー白書2024

「レジャー白書2024」概要説明会

公益財団法人日本生産性本部の余暇創研は10月29日、都内千代田区のビジョンセンター赤坂において「レジャー白書2024」の概要説明会を開催。余暇創研の長田亮主任研究員と、桜美林大学ビジネスマネジメント学群の山口有次教授が概要を説明した。

「レジャー白書2024」によると、パチンコ参加人口は前年比110万人減の660万人。参加率は前年から1.3ポイント減少して6.8%となり、年間平均活動回数は31.2回で0.7ポイントの微減、年間平均費用は10万9,000円で前年比20,600円の増加となった。

市場規模は15兆7,000億円と、昨年の14兆6,000億円から7.5%増となり、3年連続の横ばいを脱却した。白書では「パチンコの売上は減少したが、パチスロがそれをカバーする大きな伸びを示した。スマスロが若年層を中心に好評を博し、大きく市場をけん引した」とする一方で、「導入に際しては専用ユニットなどの周辺機器を新たに揃える必要があるなど導入コストの負担が大きいこともあり、資金力の乏しい企業の撤退に拍車をかける格好となっている」とし、ホール企業「ガイア」の倒産、広告宣伝ガイドライン、KIBUN PACHI-PACHI委員会などにも言及した上で、「マニア化が進みファンの裾野がなかなか広がらない状況が続いているだけに、ファン人口の拡大に向けて、特に若年層の取込みに期待がかかる」と結んでいる。

一方、余暇市場全体の規模は71兆2,140億円で、前年比13.4%の増加。コロナ禍前の2019年比で98.5%の水準まで戻った。コロナ禍で大きく落ちた分野の急速な回復が続いており、特に観光・行楽部門は国内旅行需要の高まりにインバウンド効果が加わり、前年比32.1%増となった。パチンコ・パチスロが属する「娯楽部門」は、前年比12.6%増、2019年比で97.9%に回復。公営競技の中では特に競輪が堅調で、売上は前年比6.1%増となった。この競輪のほかには、中央競馬、地方競馬も順調に伸びており、これら3競技は12年連続でプラス成長となっている。

調査は2024年2月にインターネットで行い、有効回答数は3,303人(全国15~79歳男女)。白書は10月31日に発行予定となっている。

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