時短営業に応じた飲食店には20万円――。小池都知事が打ち出した、アルコールを提供する飲食店への時短要請。とうとう、ホストクラブやキャバクラを叩くだけでなく、「一般の飲食店」にも手を伸ばしてきた形だ。
対象は、都内全域のアルコールを提供する飲食店とカラオケ店。期間は8月3~31日の1カ月間。東京都は、対象事業者を4万件程度と見込み、予算規模は80億円を想定している。応じなくても罰則はないが「営業時間は夜10時まで」という要請に協力した中小企業には一律20万円を支給する。
しかし、はたして飲食店が素直に協力するのかどうか。要請を無視する店が続出するのではないか、とみられている。外食ジャーナリストの中村芳平氏がこう言う。
「いま飲食店からは、小池知事に対して怨嗟の声が噴出しています。4月11日から6月18日まで行われた前回の時短要請には多くの店が協力しています。どうせ店を開いても客は来ないし、世間体を考えて閉店時間を早めた。しかし、2回目の時短要請には応じない店が出てきそうです。夜10時閉店では赤字となり、潰れてしまうからです。補償が20万円では話にならない。それでなくても多くの飲食店は資金が底をつき、追い詰められている。ある居酒屋の店主は“もう世間体を考えていられない”“自粛警察は無視する”と話しています。暖簾は店内にしまうが、常連相手に午前0時まで営業するという店が続出しそうです」
■夜11時閉店なら十分に効果との声も
せめて、夜10時閉店ではなく、夜11時までの営業なら飲食店も影響が少ないという。コロナ対策を考えても夜11時なら十分に効果があるとの声も。新宿歌舞伎町の飲食店の店主が言う。
「新型コロナの感染を広げているのは、終電が終わってから始発が動くまでの間だと疑っています。ホストクラブの“アフター営業”や、水商売の人が仕事が終わった後、朝まで開いている店に集まっては、マスクもせずに騒いでいる。恐らく、彼らも自分の店では感染対策に気を使っているはず。でも、仕事が終わると、どうしても気が緩むのでしょう。夜11時閉店を徹底し、午前0時以降の営業を自粛するだけでも、感染拡大の対策になると思う」
営業が夜10時までとなったら、倒産する飲食店が続出するのは間違いない。
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