パチンコ依存問題の相談機関である認定NPO法人リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)はこのほど、2019年の電話相談事業の成果をまとめた報告書を発刊した。
報告書によると、2019年の1年間にRSNが受けた電話相談は、前年より537件少ない5222件(月平均435件)。2006年4月からの累計相談数は3万6213件となった。
RSNの電話相談の特徴は本人からの相談であり、初回相談3203件のうち、「本人からの相談」は2662件と全体の84%を占めた。相談者の相談経路では、ホール内ポスターが最も多く1232件、39%。ホール折込チラシ108件、ホール配布物103件、ホール関係者40件、ホール貼付ステッカー26件、ホール配布テッシュ6件、ATM啓発メッセージ13件など、ホールによる啓発活動が複数の経路へと多様化しつつあることがうかがえる。
夜間相談は2293件、RSN支援室の相談は517件だった。遊技業界からの出向・研修事業の活動報告によると、2017年5月~2019年5月までに16名が出向し、相談にあたった。また、2019年8月からは6カ月以上の企業研修がスタート。研修者は研修後、相談対応を行いながら、研修で得た経験・知識を自社・組合・業界へどのように生かすかを具体的に考えるなど、より深く依存に関連する問題とその対応を学べるようになるといい、すでに2名の研修者が着任した。
RSNの西村直之代表は報告書発刊にあたり「この成果が、問題あるユーザーや家族の問題解決の一助になること、そして健全な遊技環境の発展に寄与することを心から願っている」としている。
Copyright © 2020 パチンコ・パチスロ情報島 All Rights Reserved.