パチンコ六法全書(執筆/弁護士・三堀清)

連載中

2021年1月号/確変・時短の宵越し営業 風適法上の取り扱いは?
2019年12月20日の「技術上の規格解釈基準」の改正で誕生した、b時短とc時短。このうち、前者を日工組は「遊タイム」と呼称。いわゆるハマリに対する救済措置に位置付けられています。同時短の登場で課題となるのが」、遊タイム中に営業が終了した場合の取り扱いについて。そこで今回は、確変・時短状態の持ち越しについて、風適法の側面から考察します。

2020年12月号/風適法における旧規則機の位置づけは?
国家公安委員会は5月20日、風適法施行規則の一部を改正。これにより、規則改正に伴う経過措置が当初の3年から4年に延長となった。これとは別に、21世紀会は、旧規則機の段階的な撤去に向けた自主規制を決議。先月号の本稿で触れた通り、撤去に向けたさまざまな取り決めが行われている。そこで今回は、風適法上の旧規則機の位置づけについて、あらためて考えてみたい。

2020年11月号/自主規制と会員資格停止 その法律的側面を考察する
国家公安委員会は5月20日、旧規則機撤去に関する経過措置を1年間延長しました。全日遊連をはじめとした業界6団体が警察庁に要望した、「旧規則機の計画的、かつ段階的な自主撤去を条件に期間延長」が承諾されたということ。このため、21世紀会では、段階的撤去の順守に向けた自主規制を決議しています。そこで今回は、これら業界団体の自主撤去を独占禁止法の観点から考えていきます。

2020年10月号/感染防止も企業の責任? 安全配慮義務を考える
"新しい生活様式"が社会生活における重要なテーマとなった現在。労働者の事故防止、健康確保に留意する、企業の安全配慮義務として、感染リスク軽減に向けた取り組みが求められるようになっている。そこで今回は、安全配慮義務の具体的な内容を説明するとともに、企業が安全配慮義務違反とならないために必要な対応を解説していく。

2020年9月号/法解釈から考える加熱式OKの基準とは
4月1日に全面施行となった改正健康増進法。これにより、多数の人が利用する施設は、原則禁煙に。しかし、パチンコ店では、例外的に喫煙専用室での喫煙が可能となったことから、多くのホールが「喫煙専用室」「指定たばこ専用喫煙室」の整備を進めている。そこで今回は、「喫煙専用室」や「指定たばこ専用喫煙室」の設置管理について検討する。

2020年8月号/業界叩きで注目された炎上配信対応を考える
近年、SNSの発展とともに、社会的な認知がアップしているYouTuber。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う一連の業界バッシングでは、スタッフや来店客に暴言を浴びせ、その様子を自ら撮影して配信する、"炎上系"と呼ばれるYouTuberのターゲットになるケースが見られた。そこで今回は、このような動画撮影、および投稿にどのような対策があるのか考えたい。

2020年7月号/ニアコロナの指針となるガイドラインを検証する
4月7日に政府が発令した緊急事態宣言が、5月25日に解除された。これに伴い、休業を余儀なくされていたホールも多くのエリアで営業を再開している。だが、再度の感染拡大の懸念から、行動様式の指針が求められることに。これを受け、パチンコ・パチスロ産業21世紀会がガイドラインを策定。ホール営業における感染症対策で、重要な役割を占めるガイドラインについて考察する。

2020年6月号/ホールの経済苦境を救う借賃減額請求権を解説
新型コロナ感染症の拡大に伴い、政府が発令した緊急事態宣言。当初、7都道府県だった対象も、4月16日には全国に拡大した。これに伴い、多くの自治体が要請したホールの営業自粛が、経営を圧迫。中でも、賃借物件で営業する事業者は、賃料支払いが厳しい状況にある。そこで今回は、テナント賃料減額に係る手続きについて法律面から解説する。

2020年5月号/店舗と景品卸の関係から継続的取引契約を考える
2020年2月4日の「北國新聞」朝刊で、以下のような記事が報道された。石川県内で5店舗を経営するホール企業T社が、相次いで系列店を閉店。同社に景品を卸しているN社との契約を停止したため、損害賠償を求めT社を提訴。訴えられたT社は、請求の棄却を求めているという。閉店などの理由で景品卸業者との契約を解除する場合、どんな問題が生じるのか、解説する。

2020年4月号/インボイス導入で考える三店方式への影響
2016年11月の「税制改正関連法」で、消費税が8%から10%から引き上げとなった。これに伴い、企業取引に際しての消費税の取り扱いを処理する仕入税額控除制度も変更。複数税率に対応するインボイス制度が、2023年10月1日より導入となる。同制度の導入が、ホール営業にどのような影響を与えるのか。インボイス制度の説明を交え、解説していく。

2020年3月号/6月の施行に備え、パワハラ防止法を再確認
2019年5月末に全国でパワーハラスメント防止法が成立し、大企業は本年6月、中小企業も2022年4月より、パワハラ防止が企業義務となる。同防止法成立以降、ホール企業関係者から、パワハラに関する相談が相次いでいる。パワハラについては、2019年11月に取り上げているが、今回は、同防止法の概要について解説していく。

2020年2月号/民法大改正が与える業界への影響を考察する
2017年5月26日に可決成立した「民法の一部を改正する法律」(改正民法)。2020年4月1日より、いよいよ施行されることに。今回の改正では、財産法の分野を中心に、1896年の制定以降、約120年ぶりの大幅改定。消滅時効や保証の見直しなど、ホールだけでなく、企業経営にも少なからぬ影響が...。そこで、本稿では、改正内容とホールへの影響について解説する。

2020年1月号/法的観点から、玉がかり対応を考える
近年、遊技客が、ホール内をスマートフォンで撮影した画像を使い、警察に、ホールの無承認変更を通報する事例が増えている。この際、証拠動画として用いられるのが「玉がかり」。
ホールは、玉がかり発生の対応を誤ると、大きな問題に発展するリスクがある。そこで、本稿では、玉がかり発生時のホールの対応について検討する。

2019年12月号/カタログギフトから見る景品の物品性の捉え方
ホール企業甲社は、景品としてカタログギフトの提供も検討している。このカタログギフトには、物品のほかにも、宿泊券や飲食店の食事券、また、環境保護や社会福祉、難民支援のための寄付なども記載されている。ここで気に留めておかなければならないのが、風適法との関係。そこで、今回は、景品におけるカタログギフトの是非について考察する。

2019年11月号/パワーハラスメントは処分撤回の理由になるか
2019年5月29日、参議院で改正労働施策総合推進法が可決、成立。2020年4月(中小企業2022年4月)より、企業のハラスメント防止が義務化される。もちろん、ホールも無縁ではない。
業者からの相談では、以前として規律違反が多いが、近年は、処分に不服を持つ社員がハラスメントを理由に、取り消しを求めるケースも。そこで今回は、ハラスメントと懲戒処分の関係について、事例を挙げて考察する。

2019年10月号/依存対策調査の内容を「基本計画」から推考する
2019年4月、政府は「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」を閣議決定した。その中で、パチンコ業界の取り組みとして盛り込まれたのが、「第三者機関(遊技産業健全化推進機構)」による依存防止対策の立ち入り検査。現時点では、具体的な内容は明らかにされていないが、同基本計画の内容から、同調査について検討する。

2019年9月号/金銭目的から予防措置へ 判例で見る出店妨害事例
パチンコ店の出店で、しばしば起こるのが、出店予定地の近隣に、診療所や福祉施設などを開業する出店妨害。かつては、反社会的組織による立ち退き料略取目的のケースが多かった。
しかし、業界が縮小する傾向になってからは、既存店による妨害が目につくように...。そこで今回は、出店妨害の変遷と法的根拠について考えていきたい。

2019年8月号/公選法に違反しない企業の選挙活動を確認
遊技業界は「おだち源幸遊技産業後援会」と「全日本遊技産業政治連盟」を立ち上げ、参議院選挙への立候補を予定している同氏を支援する姿勢を見せている。今後、両団体に関係する組合やホール企業は、国政選挙にかかわっていかざるを得ない。業界としてのかかわりが薄い分野だけに、初歩的なミスで公職選挙法違反となる可能性も。そこで今回は、選挙活動における主な注意点を、コンプライアンスを交え、解説していく。

2019年7月号/パブコメから見る"基本計画"の問題点
2018年10月施行の「ギャンブル等依存症対策基本法」に基づき、政府は、019年4月19日に「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」を閣議決定。だが、当職が見る限り、同基本計画には問題点が散見される。3月に国民からのパブリックコメントを募集しているが、本稿では、基本計画の問題点について、それを参考に考えてみたい。

2019年6月号/二つの法律から見る入替自粛の合理性
依存対策を目的の一つに掲げた入替自粛が、都府県方面遊協の一部で決議された。しかし、全日遊連の阿部恭久理事長は、この動きに対し、懸念を表明。「社会に入替すべきではないとの空気を醸成する」ことを、理由にあげています。入替自粛は依存対策に資するのか、また、法的な合理性はあるのか。今号では、独禁法と中小企業組合法の観点から、遊技機の入替自粛を論じていく。

2019年5月号/来店取材の自主規制その合理性を考える
ライター取材を含む一切のイベントの自粛を定めた札幌方面、SNSなど、すべての媒体で取材に関する告知を自粛した奈良県など、ライター・タレント招致や雑誌の取材、WEBサイトでの事前・事後告知をはじめとした、ホールの広告宣伝に対し、各都府県方面遊協で自粛の動きが広がっている。今回は、これらの自主規制の合理性について考えてみたい。

2019年4月号/閉店保証と確変残しの風適法での位置付け
確率変動中に閉店時間を迎えた遊技客から、出玉分を補償するよう、要求された場合、ホールが遊技客の要求に応じることは許されるのか。また、遊技客が確変状態を持ち越した機械を翌日も継続遊技させるよう、求めた場合や、"予約台"としてキープしておくことを要求した場合、これに応じるのはどうか。いわゆる、"閉店補償"など、補償行為の風適法上の可否について論じてみる。

2019年3月号/依存症対策の法的根拠とホール業界への影響
2018年7月に可決成立した、ギャンブル等依存症対策基本法(同年10月5日施行)。同法成立に伴い、同年10月5日、関係閣僚による対策推進本部が設置され、2019年4月(予定)に推進基本計画を閣議決定し、同計画に基づく、ギャンブル等依存症問題啓発週間(2019年5月14~20日)がスタートする。省庁の垣根を越えた依存症対策は、ホール業界にどのような影響を与えるのか。

2019年2月号/無承認変更店舗への刑事手続きの流れ
ホールは風適法に違反すると、行政処分だけでなく、刑事処分を受けることがある。遊技機や構造・設備を無承認で変更してしまった場合もその一つ。ところが、それが刑事罰の対象にもなることを理解していない経営者は意外に多い。当該ホールは、どのような手続きによって、刑事罰を受けるのだろうか。今回は、無承認変更した場合を例に、ホールに対する刑事手続きの流れを整理する。

2019年1月号/四つのホール相談とそれぞれの法的可否
平成30年2月1日に改正風適法施行規則と改正遊技機規則が施行となってから、従前とはいささか異なる視点による営業方法の相談をホールから受けるようになった。新台や懐かしの名機を、無償で遊技できるコーナーの設置もその一つ。低射幸性時代を迎え、これまで同様の営業では立ち行かなくなると考えてのことだろう。そこで、いくつかの質問を取り上げ、それぞれの風適法上の問題について解説したい。

2018年12月号/判例集で振り返る出店関連訴訟の争点
同業者による出店妨害や市条例による出店規制など、パチンコ業界では、昔からしばしば出店をめぐる裁判が話題となってきた。風適法に関する判例ばかりを収録した「風俗営業法判例集」(立花書房)を見ると、「出店とその規制」で取り上げている18の事案はすべてパチンコ店がらみ。そこで、同書の中から代表的な事案をピックアップし、それぞれの争点を振り返る。

2018年11月号/適正な賞品流通と買い取り業者の第三者性
PCSAが平成30年8月、「パチンコホール法律ハンドブック2018」を発行した。同団体が初版を出したのは平成16年3月。以降、17年と18年に改訂版を出してきた。今回は基礎編・応用編・資料編の構成で、ホールの実務書の決定版とうたっている。では、そもそも、風適法の解説書にはどのようなものがあるのだろうか? ホールが常備しておきたい主な書籍とそれぞれの特徴を紹介したい。

2018年10月号/適正な賞品流通と買い取り業者の第三者性
カジノ実施法やギャンブル等依存症対策基準法が成立した先の国会では、パチンコ業界の換金問題が何度か俎上に上ったが、政府は、風適法を順守している限り、パチンコは賭博罪にならないとの答弁を繰り返した。この議論でスポットが当たるのが、ホールと買取所の関係。買取所の第三者性の問題だ。そこで、買取所の独立性を中心に賞品問題の論点を整理する。

2018年9月号/広告宣伝規制の変遷と射幸性抑制への取り組み
風適法の広告宣伝規制は、かつてはホールへの適用の余地は少ないと解釈されていた。その規制の網を、警察庁がホールにも広げたのが平成13年9月の解釈運用基準。以後、徐々にその規制を強化し、2011年、2012年の指導は記憶に新しいことだろう。射幸性を売り物にした営業方法を是正せんとする、一貫した姿勢がうかがわれる。そこで、警察庁の広告宣伝規制の変遷をあらためて振り返ってみたい。

2018年8月号/IR実施法案の概要とパチンコ業界への影響
衆議院は6月19日、「特定複合観光施設区域整備法案」(IR実施法案)を可決した。参議院に送られ、本誌発行時点で成立している可能性もある同法案は、安倍内閣が、カジノを核とした統合型リゾートの実現を目指して提出していたもの。そこで、同法案の主な事項について解説するとともに、風適法の規制を受けるパチンコにどのような問題を提起するのかも考えてみたい。

2018年7月号/依存症対策基本法案 その内容と業界への影響
自民党、公明党、および日本維新の会の3党は5月16日、共同で衆議院に「ギャンブル等依存症対策基本法案」を提出。5月25日に可決し、参議院に送られたが、本誌発行時点で成立している可能性も。「ギャンブル等」には「ぱちんこ屋に係る遊技」も含まれていることから、業界では成立後の影響を懸念する声が少なくないが、どんな内容なのだろうか。

2018年6月号/オンライン実機パチスロ 法的立ち位置の考察
今年4月5日、ある企業がパチンコ・パチスロ関係の新事業を発表しました。インターネットを通じて、遠隔地にある実機を遊技できるサービスです。獲得した玉やメダルはポイント化し、賞品との交換はできないとのこと。こうしたことから、風適法の範疇外のビジネスモデルであるとの説明です。では、どのような法律の規制を受けるのか、考えてみたいと思います。

2018年5月号/問屋の新団体が提起する賞品問題の論点
カジノ実施法案に関する政界の動きが活発化しているが、国会審議の中で、俎上に上るといわれているのが業界の賞品問題。ところが、業界内での同問題をめぐる議論は近年、沈滞化しているように思われる。そこで注視したいのが、昨年4月に賞品卸会社が設立した日本流通商健全化協会(日流商)。日流商の目的と事業内容に触れながら、賞品問題の論点を整理する。

2018年4月号/営業時間の順守と整理券の配布
西日本の某県警が、営業前に店内に入れ、遊技させているホールの情報提供を受けたとして、組合員に営業時間の順守を周知するよう、地元県遊協に指導した。整理券配布は営業行為なので営業中に行うようにとも、県警は伝えてきたという。営業開始時刻前の整理券の配布は、認められないのだろうか? そこで、風適法における営業時間の規定と整理券の法的位置づけを整理する。

2018年3月号/18歳未満に対する使用料金と出玉の扱い
18歳未満がホールに入場禁止であることを告知する店内ポスターと台間サンド用シールを、全日遊連は昨年11月に作成。全国の組合員店舗に活用するよう、伝えた。依存問題対策の一環で、18歳未満なのに遊技していた客は遊技の中止だけでなく、賞品交換や遊技料金の返還に応じないことも明記している。これらの行為は法律的には問題ないのか、考えてみたい。

2018年2月号/民法改正とホール営業への影響
昨年5月26日、国会で「民法の一部を改正する法律」が成立。同6月2日、公布となった。改正したのは主に契約関係の規定で、一部を除き、施行は平成32年4月1日から。その内容は多岐にわたり、ホール営業にも少なからぬ影響を与えるものとなっている。そこで、特に関係する「定型約款の合意」の内容を解説するとともに、実際に、どのような影響を及ぼすおそれがあるのかについて考えてみたい。

2018年1月号/資金調達の新手法 フィンテックとは何か
最近、ホール経営者から、フィンテックによる資金調達の質問を受けるようになった。フィンテックとは、Finance(金融)と technology(技術)を組み合わせた造語で、インターネットによる資金決済など、最新技術を駆使した金融サービスのことである。もともと、個人向けに広まったが、近年では事業活動に利用する企業も増えている。そこで、この資金調達手法について、風適法上の注意点もまじえながら解説する。

2017年12月号/ホールの事業承継と風適法上の問題点
今回の規則改正により、さらなる客離れを懸念し、業界からの撤退を考えるホール経営者が増えているといわれている。そのため、加速しそうなのが、業容拡大を目指すホール業者による事業承継の動き。ただし、風適法に基づく許可営業であるため、一般企業とは異なる注意が必要だ。そこで、今回はホール企業の事業承継を、風適法上の観点もまじえながら考えてみたい。

2017年11月号/規則改正に伴う現行機問題を再考する
警察庁は9月4日に風適法施行規則と遊技機規則の改正条文を公布したが、出玉の規制内容とともに頭に入れておかなければならないのは、「附則」の内容。現行基準に基づく検定・認定機の改正規則施行日後の取り扱いを規定したもので、パターン別に起算日を定め、同日から3年間は営業所への設置を認めることとしている。規則改正に伴う現行機問題は問い合わせが多いことから、今一度、整理する。

2017年10月号/規則改正の背景と今後への影響
警察庁は平成29年9月4日、風適法施行規則と遊技機規則の改正条文を公布。のめり込み防止対策の一環で、出玉性能を従来の3分の2に抑えることとなった。業界内では、営業的な面への影響を懸念する声が多いようだが、大局的には、どのように受け止めるべきなのだろうか。今回の規則改正の背景と影響について考えてみることにする。

2017年9月号/情報誌の取材と広告宣伝規制
ファン向け情報誌に載っているホールの特定機種などの出玉感を想起させる記事について、体裁は情報誌が独自にホールを取材する形をとっているが、実際には当該ホールが料金を支払った広告宣伝なのではないかとして、一部の都府県方面の行政当局や組合が指導に動き出し、注目を集めている。そこで、情報誌を使った広告宣伝の問題点について、規制の歴史を振り返りながら考える。

2017年8月号/規則改正にあたり、業界自主規制を振り返る
警察庁は6月19日、風適法施行規則の改正案を主要6団体に説明。いよいよ、規則改正の施行に向けてのカウントダウンが始まった。業界は行き過ぎた射幸性の抑制を図ろうとしてきたが、行政当局は自主規制では射幸性の抑制に限界があると判断したということだろうか。そこで、近年の業界の自主規制を法的な見地から振り返ってみたい。

2017年7月号/法的な側面からみたホールの依存問題対策
安倍晋三内閣は今年3月31日のギャンブル等依存症対策推進関係閣僚会議で、厚労省や農水省、経産省、国土交通省などから所管関係業界の同問題対策を報告させた。そこで、警察庁がパチンコ業界の対応として説明したのが、「リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)」の相談体制の強化など、全8項目。その中から、ホールがかかわる取り組みを法的な側面から考えてみたい。

2017年6月号/風適法施行規則改正の手続きと経過措置
警察庁保安課は今年2月10日、全日遊連などの業界主要6団体に対して、射幸性抑制の観点から、著しく射幸心をそそるおそれのある遊技機の基準を見直すと明言。直ちに作業に着手し、数カ月で国家公安委員会規則を改正することを伝えた。同庁は、改正の件を3月31日のギャンブル依存症等対策推進関係閣僚会議でも報告している。同規則改正は2004年以来、13年ぶり。手続きや経過措置などについて解説する。

2017年5月号/遊技機のカシメの不具合とメーカー責任
遊技機の主基板は、ケースに封印した上、カシメ方式で機械本体に装着している。もし、そのカシメに不具合がある台が市場に存在する可能性があるとして、メーカーが当該機種の主基板の交換を設置店舗に要請してきた場合、ホールは無償交換、さらには、どれほどの損害賠償を求めることができるのか。このようなケースの法的な問題点について、今回は解説してみたいと思う。

2017年4月号/広告・宣伝違反による京都の営業停止事案
今年1月、京都府内の某ホールが20日間(同25日~2月13日)の営業停止に。同店がホームページで公表したところによると、ジャグラーシリーズの広告・宣伝において不適切な表現・行為があり、風適法の構造設備の維持義務違反と広告宣伝規制違反、および京都府の風適法施行条例違反に問われたという。そこで、同事案を解説する。

2017年3月号/賞品価格の変更における貯玉の取り扱いの注意点
ホール業者の甲社は、系列のA店のリニューアル計画を進めているが、それを機に、4パチならば25玉交換だった賞品を、28玉交換に変更しようと考えている。だが、改装前の貯玉により同賞品と交換する場合は、従前同様、25玉交換にしたいとのこと。甲社の考え方に問題はないのか? そもそも、改装だけを理由に賞品価格を変えていいのか? そこで、賞品価格に関する風適法上の注意点について、貯玉の取り扱いも含めて再確認する。

2017年2月号/賭博罪の定義とパチンコの立ち位置
いわゆるIR基本法案が昨年12月15日に国会で成立しましたが、審議の中で、パチンコは賭博、ギャンブルではないかとの指摘を受けました。そこで、パチンコの法的な立ち位置について、あらためて取り上げたいと思います。まず、刑法は賭博罪をどのように定義しているのか、判例も引用しながら解説。その上で、パチンコを賭博とさせないための風適法の規制について再確認します。

2017年1月号/報告・資料の要求と立ち入りの諸注意
風適法では、公安委員会が風俗営業者に報告や資料の提出を求める権利と、警察職員が風俗営業所に立ち入る権利を認めています(同法37条)。これらは任意に行われるもので、犯罪捜査のためのものではありません。しかし、対応には注意が必要で、対応を一歩誤ると罰則を受けることも。そこで、今回は風適法37条が設けられている趣旨と、規定の内容について解説します。

2016年12月号/都内スロ専が営業停止その処分内容を考える
今年10月、東京都内のスロ専が、東京都公安委員会から営業停止処分を受けた。同6月13日、ホームページ上の文言と店内の設備で高設定を示唆し、都の風適法施行条例7条1項7号(著しく射幸心をそそるおそれのある行為の禁止)違反、および風適法12条(構造・設備の維持義務)違反に問われていたもの。営業停止期間は10月7日から90日とされている。今回は同事案について解説する。

2016年11月号/ホールスタッフの労働契約上の義務と罰則
ホール業者からの内部的な不正・違法行為に関する相談、あるいは内部の人間による事件処理の依頼が、今も昔と変わらず多い。設定情報を漏洩したり、こぼれ玉を第三者名義で貯玉し、賞品に交換するケースなど...。このような不正・違法行為を予防するためにも重要なのが、スタッフへの職務上の規律の徹底。そこで、今回はスタッフの労働契約上の義務と罰則について考えます。

2016年10月号/三つの判例から賞品問題を再考する
現在、業界では回収機問題への対応に追われているが、その次に行政当局がメスを入れてくるのは賞品問題だと見る業界関係者は多い。業界では、長年にわたって、三店方式による適正な賞品提供に取り組んできたが、いまだ健全性が担保されていない事例が散見されるからだ。今回は賞品問題で訴訟になった、過去の三つの事案から同問題について考えてみたい。

2016年9月号/TPPで著作権法改正へ ホールが受ける影響は?
遊技機絡みで版権モノとよくいうが、版権とは、法律用語でいうところの「著作権」のこと。小説やマンガ、音楽などのいわゆる著作物を複製・販売などする権利で、同権利は著作者が独占的に有すると、著作権法によって規定されている。その著作権法が環太平洋パートナーシップ(TPP)協定の大筋合意を受け、改正されることに。同法はホールにもかかわりが深い法律の一つ。著作権法と同法改正案の要点を解説する。

2016年8月号/「0円パチンコ」の法的位置づけ
店内の一部の島、あるいは一部の遊技機を、無料で遊技できる「0円パチンコ」として、開放しているホールがあるという。パチンコ未経験者の取り込みやスリープユーザーの掘り起こしがねらいだろうが、所轄署によっては了解しないところもあるとされている。そこで、この「0円パチンコ」の法的な立ち位置について考えてみたい。

2016年7月号/京都府城陽市の釘の無承認変更を考える
今回は、今年5月2日に京都府城陽市のホールが遊技機の無承認変更で書類送検された事案を取り上げる。同事案は、パチンコ機2台のスタート入賞口に玉が入りやすくなるよう、同入賞口の釘を不正に広げていたというものだ。前号の「今月の業界観測」にもコメントした事案だが、法的問題点をあらためて整理する。

2016年6月号/組合自主規制の意義と法的限界
今年も、業界団体や各都府県方面遊協の総会シーズンがやってきたが、総会シーズンのたびに問われるのが業界団体や組合の求心力。その具体的テーマとして、しばしば問題とされるのが自主規制の実効性だ。折しも、全日遊連が「新基準に該当しない遊技機」に関する自主規制を決議して約1年。そこで、今回は組合の役割と自主規制の法的問題についてあらためて考えてみたい。

2016年5月号/店舗の一部改装に伴う台入れ替えの法的注意
ホール企業の甲社では、A店のリニューアルを計画しているが、その際、店内の島の何分の一かを仮設の板囲いで覆ってリニューアル工事をし、ほかの島では、工事の間も営業を継続しようと考えている。また、工事に伴って外した台の一部については、いったん倉庫に保管し、リニューアル後の再設置を考えている。どのような注意が必要なのだろうか。

2016年4月号/ホール営業者による「懸賞」の可否
パチンコ店を各地に展開する甲社は、今般、ある地域に初出店するにあたり、注目度を高めようと、懸賞を実施しようと考えている。懸賞は「不当景品類及び不当表示防止法」(景表法)で規制された行為。風適法上は懸賞に対する具体的なしばり、規制を設けていない。パチンコ店は、景表法さえ順守していれば、懸賞を実施しても問題ないのだろうか。

2016年3月号/遊技くぎを契機とする遊技機撤去問題の再考察
「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」の撤去は、基本的には自主撤去です。しかし、警察庁は今年1月22日の全日遊連理事会における行政講話で、当該機種を使い続けると、場合によって風適法違反になるとして、注意を促しています。日工組の撤去リスト公表後は当該機種を中古機として流通させないように、とも述べています。そこで、問題についてあらためて考えてみたいと思います。

2016年2月号/新台流通、部品交換の新ルールとメーカー責任
日工組、日電協、日遊協の3団体を中心に協議してきた新台流通、部品交換の要綱、規定作りが大詰めを迎えている。昨年6月11日の日遊協総会で、警察庁から制度作りを求められていたもの。主要6団体間ではほぼ合意に達しており、今年4月1日からの施行を目指しているという。そこで、現時点で伝えられる同ルールのポイントについて取り上げてみたい。

2016年1月号/風適法における検定制度と射幸性
2015年11月に「検定機と性能が異なる可能性のあるぱちんこ遊技機」の撤去問題が浮上。関係業界団体は、行政当局の指導もあおぎながら、その対応に追われている。そこで、今回は遊技機の検定制度をあらためて取り上げてみたい。風適法では、検定を通った型式と同一の遊技機しかホールに設置できないが、そもそも、それはどのような目的の下に定められたルールなのだろうか?