余暇進は、11月7日に開催した秋季セミナーにおける警察庁生活安全局保安課の坂ノ上圭佑課長補佐による行政講話の内容を公表した。
–講話全文–
本日、一般社団法人余暇環境整備推進協議会の令和5年度秋季セミナーが、昨年に引き続き、会場で開催されましたことを、まずもって心からお慶び申し上げます。そして、皆様方におかれましては、平素から警察行政の各般にわたり深い御理解と御協力を賜っておりますことに対しまして、この場をお借りしてお礼申し上げます。
さて、本日は、せっかくの機会ですので、ぱちんこ営業の健全化を推進する上で特に必要であると考えていることについて、何点かお話をさせていただきます。
1点目は、広告・宣伝の運用についてです。
広告・宣伝の取扱いに関しましては、昨年末に新たな警察庁通達を発出し、本年にはその趣旨を踏まえた広告宣伝ガイドラインが業界の自主的取組として策定されました。業界団体においては、ガイドラインの対象とする広告・宣伝の類型の追加等、ガイドラインの充実に向けた作業を進められていると承知しております。
一方、ガイドラインに違反するとして業界団体において是正勧告を行った広告・宣伝の実例や、ガイドラインを補足する通知文書やQ&Aを見ると、ガイドラインを理解していないと思われるものや、あえてガイドラインを潜脱する形で行っていると思われるものが見受けられます。このような状況が続けば、ガイドラインがより制約的なものとなり、広告・宣伝の選択肢が狭まることで、業界全体にとってマイナスになることも懸念されます。
また、最近では、SNS等を利用し、第三者の立場を装いホールの設定状況等を示唆する広告・宣伝が業界において問題になっていると承知しております。
広告・宣伝であるにもかかわらず、広告であることを隠す、いわゆる「ステルスマーケティング」については、本年10月から景品表示法違反とされており、このような広告・宣伝は、風営適正法の観点からだけでなく、景品表示法の観点からも問題であると言えます。
引き続き、業界においては、警察庁通達やガイドラインの主旨を踏まえ、業界の広告・宣伝が世間に与えるイメージの観点から、どのような広告・宣伝が業界にとって中長期的にプラスになるのかを考えた上で、引き続き、広告・宣伝の健全化に向けた取組を推進していただくようお願いいたします。
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