日遊協は4月20日、毎年実施する「パチスロプレイヤー調査2022」の調査結果について会見を開き、エンタテインメントビジネス総合研究所の藤田代表取締役社長が概要を説明した。
調査結果によると、2022年のパチスロ参加人口は約692万人で昨年比約16万人の減少となった。年代別では、「30代」が 2019年の約213万人から約168万人まで減り、減少傾向が続いた。藤田代表は「今回の調査では新型コロナ感染の不安は低下しているが、コロナ禍による行動習慣の変化に加え、現行の遊技機に魅力がないことも参加人口の回復には至っていない要因の一つ」と推察した。
以前よりも遊技頻度が減った理由については、「勝ちにくい」が4割以上で最も高く、続いて「おもしろい機種がない」「遊ぶのに時間がかかる」の順で高い。また「使えるお金が減った」「使える時間が減った」と回答した人が前年より5ポイント以上上昇しているが、金銭に関しては物価高の影響も受けているのではと分析した。
トピック調査では、今回は主要な6.5号機ATとスマスロについて調査した。
スマスロの遊技理由は「一撃の獲得枚数に期待」が約65%と最も高く、「高純増ATに期待」「連荘に期待」が続いた。6.5号機ATと比較すると、「一撃の獲得枚数に期待」「高純増ATに期待」が5ポイント以上高く、「好きなコンテンツ」「設定推測しやすい」が5ポイント以上低かった。スマスロで今後遊ばないと思う理由として「有利区間の仕組み」「ボーナス・AT中」「連荘への期待」「高純増ATの魅力」に否定的な回答割合が高かったが、6.5号機よりも遊びたくないと回答する割合は全体的に低かった。
この他、一撃の差玉 ・有利区間の上限の納得度についても継続調査している。
設定変更時の差枚数クリアに「納得できない」と回答したのは約2割。一撃の差玉の上限2,400枚に「納得できない」は3割台半ばで、有利区間の上限4,000Gに「納得できない」は3割台前半といずれも前年から低下しており、一撃の上限が出玉から差玉になったことや、有利区間の上限が3,000Gから4,000Gになったことで不満が減少する結果に。
6号機ノーマルタイプの遊技経験と継続意向率は7割以上で、前年からやや上昇した。しかし、6号機ノーマルタイプを今後遊ばないと思う理由では「勝ちにくさ」「6号機の獲得枚数に不満」が上位となり、6号機ノーマルタイプのスペックに対して不満を感じている層が多かった。
総括では「パチスロ参加人口の減少はコロナ禍の影響もあるが、現行スペックが旧規則機を上回っていないと遊技者に感じさせていることも、パチスロ参加人口が回復していない要因の一つであると推測される。2022年に導入されたスマスロは遊技性能に高い評価があり、メダルを使用しない遊技環境も 支持された結果となっているが、パチスロ参加人口の回復には至っていない。今後は性能面に加えて新たなゲーム性の仕組みやコンテンツを活かした遊技機の開発、および需要に即した環境の提供が望まれる」と今後の対策をまとめている。
同調査は、5号機から6号機へ移行を経て、全てが6号機となった市場で、スマスロを含む6.5号機の遊技状況や遊技評価、および遊技者が求める今後の遊技機を探索し、パチスロの「参加人口」「参加率」「頻度」「満足度」の経年変化を確認。2020年からの事象(新型コロナウイルス・パチンコ店の禁煙化など)における影響度合いの変化を把握することなどを目的に調査した。
調査は、全国の18歳~79歳の男女を対象にインターネットリサーチにより、2023年2月3日~10日に事前調査と本調査を実施。有効回答数は事前調査が10,000サンプル、本調査で現行プレイヤー層1,560サンプル、休止者層520サンプルだった。
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